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臨床研修プログラム責任者からのメッセージ

地方色豊かな環境で人間味あふれる医師づくりを目指す

 

臨床研修センター長
臨床研修プログラム責任者
中尾 照逸

 

富田林市は江戸時代から天領であり、寺内町を中心とした旧市街は今も当時の趣をたたえており、おっとりとした気質の市民を対象にPL病院では診療が行われています。

開設当初はPLの信仰者のための診療所でしたが、1970年以来地元の人々の診療も手がけるようになり地域の中核病院としての役割を果たしてきました。子供の誕生から高齢となった親の死を見取るまで、地元の方々と喜怒哀楽を分かち合いつつ地元に欠かせない医療機関として発展してきました。

地元の生活と密着した診療は初期臨床研修には必須のものですが、当院では多くのありふれた病気の生の姿を診ることができます。

内科では、循環器、呼吸器、消化器、血液、腎臓などの専門医のもとでEBMに基づいた診断学や治療を学び、外科では消化器疾患、小児外科を中心に手術の基本を身に着けることになります。また、産科で母子医療を学ぶと共に、南河内の小児救急を一手に引き受けている小児科では感染症を中心とした急性期医療を多数経験出来ます。救急部門は当院麻酔科で1か月、そして救急搬送患者の多い城山病院で2か月の合計3か月間研修を受け、地域医療は北海道の協力病院で1か月間、あるいは近隣地域の診療所で1か所を1か月または2か所を各半月間、精神科は結のぞみ病院で1か月間学ぶことになります。

一方、選択科目については、ローテート中に志望科が変わることも多いため、1ヶ月前までに当該科責任者の了解を得て決定することにしています。これは1学年3名という少ない定員で初めて出来る柔軟なシステムで、研修医の好評を博しています。

臨床現場で患者中心の医療を学ぶだけでなく、ロールプレイやシネメデュケーションなどの手法を用いて、コミュニケーション能力や自己評価・相互評価能力の向上を計りつつ、患者に信頼される医師へと成長するプログラムを用意しています。