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看護研究発表の記録(2020年度)

院内発表会

2020年度 第43回 院内看護研究発表会

2020年12月5日(土)、PL病院講堂にて新型コロナウイルス感染防止のため、人数を制限し院内看護研究発表会を開催しました。

通常業務と並行しながら看護の質向上を目指し、研究に取り組み発表しました。

院内看護研究発表大会
スキン・テア防止のための保湿剤塗布に関する看護師の意識調査
7階東病棟
当病棟ではスキン・テア予防として保湿剤の塗布を実施していますが、皮膚の乾燥が改善しない患者がいました。そのため看護師の保湿剤塗布への意識調査を行い、塗布状況を明らかにし、個別性に対応できるよう研究に取り組みました。研究結果から保湿剤の塗布の必要性は理解できているが実際に塗布している人は半数程度でした。皮膚の乾燥に対して、個別性に応じた保湿剤の種類・量を把握し、保湿ケアすることが今後の課題となりました。
事前指示書に関わる透析室看護師の意識調査
腎センター
事前指示書は患者、家族の希望、価値観、今後の人生計画を含めた治療やケアについて医療者と共有し、自分らしく最期まで生きることを支援するために使用しています。しかし、現場では記入された事前指示書について話すことに戸惑いを感じ能動的に関われないスタッフもいます。今回、事前指示書を用いた意思決定支援を行う際、看護師の戸惑いの原因となっているものは何かを明確にしたいと考え本研究に取り組みました。結果、戸惑いの原因を4個のカテゴリーに分類でき、看護師の戸惑いの原因を明らかにしました。
人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)術直後からの持続冷却効果の検証
7階西病棟
変形性膝関節症で人工関節置換術(TKA)を受けた患者は、創部周囲に腫脹・熱感を伴い、冷却しながら膝関節の関節可動域(ROM)訓練をしています。今回、冷却療法装置(CF3000)導入後の冷却群・非冷却群の関節可動域(ROM)を比較し、冷却の効果を明らかにするための研究に取り組みました。研究の結果からROMの差はあまりなく、冷却することが直接ROMの拡大に影響していないことがわかりました。個人によって鎮痛剤の使用量や頻度、膝関節周径が異なるため、これらの評価も必要であったことが課題として残りました。
「車椅子患者における身体拘束を減らすための取り組み」
Y字型拘束帯(安全ベルト)装着までのプロセスを意識調査
4階西病棟
私達看護師は身体拘束の弊害を意識しながらも、転倒・転落防止などを理由に身体拘束を行っている現状にあります。そこで安全ベルト装着までのプロセスから身体抑制の3要素「切迫性・非代替性・一時性」を基にアンケート調査を行い、ほとんどの看護師が身体拘束に戸惑いながらも患者の安全を優先し安全ベルトを装着している現状が明らかになりました。今後の課題は、安全ベルトの装着時間を最小限にするための取り組みの必要性が明確になりました。

 

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